概要&レビュー
こどもはよく熱を出したり、お腹をこわしたり、急な変化が起きやすいものです。大人の身体になるまでの過程で、免疫力を獲得したり、環境に順応したり、常に変化を繰り返しているのがこどもの身体です。しかし厄介なのは、こどもは自分の症状を的確に表現することができないことです。特に乳幼児になりますと、むずがるだけ、泣くだけといった状態が続き、親御さんとしても何をしていいのか全く検討がつかないことも多いのではないでしょうか。
本書の著者は小児科医で、臨床家として日々小児の治療にあたっている方です。そのため、親御さんが心配になるポイントも熟知しており、慌てずに対処して欲しいという場面に数多くでくわしているようで、本書でもその日々の臨床の中でのエピソードを交えながら、小児科への受診をもっと気軽にしてくださいとお話ししてくれています。
本書は小児に良くある症状を取り上げ、危険なものとそうでないものの簡単な見極め方などが充実しており、もしものときにも慌てないための処方箋になると思われます。