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『「買いたい!」のスイッチを押す方法』 小阪裕司 of 新書ブックセンター - 新書専門のレビューサイト -

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著者
小阪裕司
初版発行
2009年11月10日
ISBN
978-4-04-710215-6 C0295
定価
705円(本体)


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概要&レビュー

人が何かを買おうとするとき、そこにはどのようなことが起きているのでしょうか?一般的には収入が限られているので、その制限の中でお金を慎重に使おうと思います。ある人は大人買いのようにかつて買えなかったお菓子や玩具を大量に買い込んだりしますが、それに興味がない人にとってその購買行動はとても信じられないかもしれません。しかし逆に大人買いをする人にとっては、ブランド物を買うことの意味が分からないと言うかもしれません。このように、ある人にとっては価値があるものでも、ある人にとっては全く価値がないなど、本来買物という行動は個人的な営みで、結局のところそれぞれの満足度によるのかもしれません。
お店を経営している側、物を販売する側としては、そのあたりのことを情緒で理解しておくことも大切ですが、ある程度理論的に把握しておくとにより、より消費者への理解は深まり、戦略も立てやすくなります。そしてその戦略は、結局のところ消費者のための顧客サービスにもつながりますので、売ることとサービスは直結したものとなるはずです。
本書は、買物をするときの脳内物質の動きに軽く触れたていたり(各章には「脳」という言葉が出ていて難しく感じますが、ポイントを抑えた簡単な記述です)、分かりやすい例などが挙げてあり、消費者の購買行動を理解しやすく記述されています。「感性情報×購買行動モデル」というものや、「フルフィルメント=ワクワク」、「直感回路と共感回路」など、筆者による購買行動の肝がコンパクトにまとめられています。内容はわかりやすいので、簡単に読めるのもいいかもしれません。