概要&レビュー
“眠気覚ましに缶コーヒー!”という人も少なくないと思います。しかしその一杯が逆に眠気をもよおすものであるとしたら・・・。本書のタイトルは、ある意味常識とまで化している眠気覚まし=缶コーヒー=シャキッと仕事できますという図式に真っ向から反対するものです。しかし本書を読みますと、なるほどと思えることが書いてあり、缶コーヒーの選び方、習慣を変えるといったことを考えさせられます。
本書の著者は、心療内科医も勤めるクリニックの院長。著者は分子整合栄養医学なるものを学んでいるようで、栄養素がどういった代謝を通って身体に影響を与えていくかということを研究し、それを診療や日常生活に応用しているということです。基本は食べ物から得られるものを大切にするようですが、サプリメントもうまく併用しながら、心身をより活発にしていこうという指導をしているようです。
ストレスが多く、仕事量が格段に増えている現代社会において、どのような食生活が必要なのか、どういった栄養素が不足しがちなのか、日常生活での注意点がまとめられています。そのような視点から見た草食男子現象の分析など、ところどころに単なる栄養学だけではないおもしろい内容のものが含まれています。
栄養士などはもちろんのこと、食事と健康に関わる方には興味深い本です。