概要&レビュー
スウィーツ全盛の世の中です。また、“砂糖は頭のエネルギー源”という言葉から、疲れたら甘い物というのは半ば常識で、会社や家庭では、三時のおやつと言えば甘いのものが毎日出されたりします。このような状況の中で、本書のタイトルである「甘い物は脳に悪い」というのは、かなり非常識で、ショッキングではないかと思います。
本書の著者は、栄養士、食事カウンセラー、フードアナリスをされている方で、都内の心療内科クリニックで食事の指導をしたり、大手企業での食生活改善アドバイスなどを行っているそうです。そのため、食事と仕事、食事と生活、食事と精神といった、食事と人間の生活に関する知見を多く持っているようで、その関係を基にしながら話を進めていきます。
タイトルの甘い物に関しては、食事についての話のイントロ的な扱いで、内容は多岐に渡っています。後半に入ると少々散漫な印象を否めなくもないですが、生活全般に渡る食事の見直しという面で言えば、幅があっていい内容ではないでしょうか。本書には、客観的なデータのような物はありませんので、その点は信頼性が落ちるかもしれませんが、著者のこれまでの経験を基にした一つの見解という感じで読むと、参考になるところがあると思います
食事を見直し、生活を見直したいと思う方に、まずは軽めに読んでみるお薦めの一冊です。