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『中国医学で病気を治す 人間全体を診る治療法』 小髙修司 of 新書ブックセンター - 新書専門のレビューサイト -

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著者
小髙修司
初版発行
2000年5月20日
ISBN
4-06-257291-5
価格
本体880円


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概要&レビュー

著者は東京医科歯科大学医学部を卒業し、同大学医学部耳鼻咽喉科助手、国立がんセンター勤務などを経て、1993年より中国医学の専門クリニックを開院している方。もともとは西洋医学が専門であったが、人間全体を見つめる東洋医学・中国医学に魅せられたという。
本書は、中国医学の医師、学び始めたばかりの医師、そして一般人という架空の三人の対話形式で話が進められているため、たいへん読みやすい。冒頭の章で、中国医学の考え方を述べ、その後は糖尿病、高血圧、かぜ、肝炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などの病名を挙げながら、その病気を中国医学ではどのように捉えるのか、そして中国医学ではどのようなアプローチが可能であるかといったことを示唆していきます。本書に出てくる方剤の多くは、著者の小髙先生オリジナルのものも多く、特に先生は皮膚から吸収できる軟膏タイプの方剤の取り組みに熱心のようです。
各病気の解説の中では中国医学特有の概念や診察方法などが挙げられているが、中国医学(東洋医学・漢方薬)についての本としては、最初に読むものとしてはハードルが高いかもしれない。ある程度概念が分かった上で参考にしていくのがよいと思われます。巻末には中国医学(東洋医学)の用語集が付いており、これはかなり使えるところです。