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『快眠で「やせる体質」』 坂根直樹・小路浩子著 of 新書ブックセンター - 新書専門のレビューサイト -

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『うつで困ったときに開く本』香山リカ朝日新書 新書ブックセンター

著者
坂根直樹・小路浩子
初版発行
2009年6月30日
ISBN
978-4-02-273282-8


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概要&レビュー

 数はまだ多くないようですが、スリープクリニック、睡眠カウンセラー、睡眠ドックなど、眠りに関する専門のクリニックがあるようです。現在の日本人の仕事量、パソコンやスマートフォンの過度の使用など、交感神経が高まることが多い社会環境の中で、睡眠の質の低下や、睡眠時間が少なくなって困っている方は、とても多いように見受けられます。ニュースなどでも、睡眠時無呼吸症候群など、眠りに関する病気が引き起こした事故や事件の報道もあり、世間で注目される機会が増えてきつつあります。このように、睡眠とは身体を休めるためのものでありながら、かえって現代においては睡眠そのものに悩んでいるという何とも皮肉な状況になっています。そしてその状況の解消は、ストレス社会においてとても重要な課題となっています。
 本書はその睡眠を取り上げているのはもちろんですが、他の様々な症状との関連を上げています。その中で特に、本書のタイトルにもありますように、睡眠と肥満を関連付けて解説しています。本書の中では、「睡眠不足が肥満を招き、肥満が睡眠不足を招く」と言う文章がありますが、睡眠不足によって起きている肥満の解消が本書のテーマの一つです。
 肥満と言いますと、すぐにリンゴダイエット、バナナダイエットとうような、食べ物によるダイエット方法が脚光を浴びますが、こちらは睡眠という人間のバランスをテーマにしたものがテーマです。一見するとそれはとても地味ではありますが、人間本来の交感神経と副交感神経のバランスなどを考慮に入れたものでもありますので、長い眼で見ていくと、これは肥満だけではなく、健康そのものへの近道でもあります。
 本書は、日頃睡眠不足を感じている方が、自分の睡眠生活のあり方を見直すための本です。そして睡眠をしっかり取れるようになることは、睡眠だけではなく、肥満を含めた生活習慣病などの改善にもつながると言う内容となっていますので、睡眠について知りたい方にとってはとてもいい一冊になると思います。