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『「勝ち組」の男は人生で三度、挫折する』  of 新書ブックセンター - 新書専門のレビューサイト -

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著者
緒方俊雄
初版発行
2011年1月10日
ISBN
978-4-12-150375-6 C1211
定価
760円(本体)


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概要&レビュー

人生には転機というものがあります。転機がいつやってくるかはそれぞれ異なります。しかし今の社会において、特に男性の場合は仕事が人生の中心で動くことが多いため、「就職をする頃」、「部下ができる中間管理職になる頃」、そして「会社を退職する頃」という三つの時期に転機がやってきます。それぞれの時期をうまく通過できれば挫折を味わうことはないのですが、なかなかそうもいかないものがあります。
本書はまずその三つの時期を章に分けて詳しく解説しています。実際に著者がカウンセリングを行った事例を元にしているので、内容はそれぞれ具体的なので、自分に置き換えて読むことができます。そしてその具体的な事例の中から、それぞれの時期に対処するための心構えや、会社側の対処なども解説してあります。また「勝ち組」女性についても言及があります。
その後に、「競争社会のゆくえ」という章があり、時代の変化を指摘しています。
最後に著者は、「人生の四季」という章で本書を締めくくっております。著者が言うには、人生には四季があるといいます。たとえば青年期は春。勢いがあり、失敗を恐れずにいろんなことを経験する時期で、春や夏に当ります。そして夏が過ぎると秋がやってくるように、人生にも収穫の秋がやってきます。そして最後は冬。次の世代に譲っていく時期です。四季それぞれに特長がありますが、その四季の特長を人生のサイクルに重ねるようにし、そのサイクルに抵抗するのではなく、サイクルを受け入れていく、そしてそのサイクルをうまく活用して生き抜く、そういった知恵が必要になります。
本書は、それぞれの年代にとって大切な生き方にヒントを与えてくれます。気がついたら崩壊していたということがないように、本書をライフサイクルに活かしてみてはいかがでしょうか。


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